The Story of HITOFURI
HITOFURIの物語
日本刀は、いつしか遠い存在になりました。
博物館のガラス越しに眺めるもの。限られた人だけが手にできるもの。
けれど本来、刀はもっと人のそばにありました。
旅立つ子の無事を願い、家族の健康を祈り、未来を切り拓く象徴の守り刀として。
HITOFURIは、その「御守り刀」の記憶を、現代に取り戻すために生まれました。
世界に誇る伝統技術が、後継者不足という現実の中で、100年後も同じように残る保証はありません。
だからこそ私たちは、守るだけでなく“届く形へ整える”ことで、伝統文化のつなぎ手でありたいと考えています。
「一振(ひとふり)」は、日本刀を数える単位。
一本の刀を鍛えるように、魂を込めて進めていく。
その覚悟を名前にしました。
古(いにしえ)の技と、いまの暮らしの間に橋を架ける——それがHITOFURIプロジェクトです。

WHY is tamahagane rare?
玉鋼は、なぜ希少か
玉鋼(たまはがね)は、日本刀の原料となる純度の高い鉄です。
こちらは、鉱山で採れる鉱物ではなく、
「たたら製鉄」によって“造られる”素材。
まさに、ものづくりの原点のような存在です。
たたらは粘土で築いた炉の中で木炭を燃やし、その熱で砂鉄を還元して高純度の鉄を生み出します。操業は三日三晩。職人たちは交代しながら火と炉の状態を見守り続け一瞬たりとも目を離せません。
効率も、大量生産もできない。だからこそ、代わりがきかない。
たたら製鉄は、日本古来の製鉄法であり、国の「選定保存技術」に認定されています。
約10トンの砂鉄と約12トンの木炭を使い、得られる鉄塊(鉧・けら)は約3トン。さらにその中から、不純物が少なく純度の高い部分だけが「玉鋼」として選別されます。つまり、玉鋼は「できた中の、選ばれた一部」。希少性は工程の中に刻まれています。
現在は島根県奥出雲町の『日刀保たたら』で製造。
HITOFURIはこの玉鋼を用いています。その価値は、まずこの素材の希少性から始まるのです。

Traditional craftsmanship
一振ずつ、手しごと
HITOFURIの作品は、日本刀づくりとほぼ同じ段階と手順に基づいて制作されます。熱し、打ち、折り返し、鍛える。刀鍛冶が玉鋼を熱し、金鎚で叩き、一振り一振り手作業で形を造り上げていきます。
玉鋼を“沸かして”打ち延ばし、折り返して鍛える——
「折り返し鍛錬」を重ねることで、鋼に層が生まれます。
この工程は不純物を取り除き、鋼の密度を高め、素材を“整える”ための必然でもあります。
ひとつひとつの所作に素材が応え作品には表情が生まれるのです。
玉鋼の風合い、鍛冶の痕跡、微細な傷やくすみ、わずかな形状の違い——それらは手仕事の証であり、世界に一振だけの表情です。
微細なくぼみも、くすみも、黒ずみも。
二度と同じものが現れない“違い”こそが、手仕事の証。唯一無二であり、一振ずつに敬意と想いが込められています。
それこそが、伝統技術の価値だと私たちは考えています。
玉鋼製 刀剣型ひとふり
The Origin of the Amulet Sword
お守り刀の由来
日本には古くから、大切な人を守るために短刀を贈る「お守り刀」という風習がありました。
その役割は祈りを託す存在でもあったのです。子どもの誕生や成長を願う。健康と安寧を祈る。
嫁入り道具として、あるいは魔除け・厄除けとして、
思いを込めた刀を自身や大切な人に贈る。そこには、道具以上の意味がありました。
刀剣には神秘的な力が宿り、神仏の加護を受ける——そんな信仰もまた、日本文化に根付いています。
そして刀は「運命を切り開き、未来を拓く縁起物」としても語られており、
人の心に寄り添ってきた歴史があります。
HITOFURIは、この精神を受け継ぎ、現代の暮らしに寄り添うかたちへ整えました。
“いまを生きる人”のためのお守り刀として、手の届く距離に。
受け継がれてきた美しい風習を、生活の中で息づかせるために。
――それが、HITOFURIの新時代のお守り刀です。

Production and Traditional Swordsmith
制作と職人
HITOFURIの制作を担うのは、
岡山県・備前長船の刀鍛冶、安藤広康(あんどう ひろやす)。
1998年より刀匠・安藤広清氏に師事し、現代刀職展において特賞「寒山賞」(2022年短刀、2023年太刀)をはじめ、優秀賞を多数受賞する実力派です。
さらに特筆すべきは、安藤刀匠が「素材作り」から関わっていること。島根県奥出雲町の「日刀保たたら」に20年以上従事し、村下(むらげ)代行として玉鋼の製造にも携わっています。
素材を知り尽くし、素材と対話し、素材から刀を生む——
その一貫性が、作品の説得力を支えています。
安藤刀匠は、古刀には存在するが現代刀には見られない「映り(うつり)」の表現を追求し、研究を重ねています。
HITOFURIは、その探求心と日本刀文化を身近にしたいという思いが重なり、制作が実現しました。
本物の素材、本物の職人、本物の技術。
その“本物志向”が、HITOFURIの存在感です。

to carry with you
携えるということ
財布の中に。名刺入れに。ポーチの奥に。
そっと忍ばせる。
それだけで、なぜか少し、心が落ち着く。
HITOFURIの「御守型ひとふり・カード版」は、刀鍛冶・安藤広康の日本刀づくりの工程から生まれた、“新時代のお守り刀”です。
刀になる前提で選ばれ、火に入り、鎚を受け、鍛え抜かれた玉鋼。
その中には、最終的に刀の姿へは至らなかった玉鋼があります。
けれどそれは、刀匠の眼と手が選び、同じ熱と時間を受け止めた素材。たとえ名を持たずとも、魂と誇りが宿っています。
HITOFURIは、そのかけらを無駄にせず特殊な樹脂で丁寧にまとめ上げ日常に寄り添う“携えられる守り”として新しい命を与えました。
形状は、刀鍛冶が実際に成形した小さな御守り刀を原型に、細部まで忠実に仕上げています。
そっと忍ばせるだけで、ふと触れた瞬間に心が整う。古くから続く「お守り刀」の精神を、あなたの毎日に。

Placing in everyday life
日常に置くということ
刀が武具としての役割を終えた現代において、刀は“心に安らぎと調和をもたらす存在”になり得ます。HITOFURIの刀剣型ひとふりは、レターオープナーとしての機能も備えておりますが、そこに留まらず、デスクや空間に美しく佇むよう設計を追求しています。
専用の刀掛け台に飾れば、まるで美術品のような存在感が生まれ、お部屋の空気が変わる。忙しさで乱れがちな日常に、凛とした静けさが差し込む——そんな瞬間が、確かにあります。
柄巻(つかまき)は、12色の和名から選べます。
焦雅、雪灯、銀霞、新月……。色を選ぶ時間そのものが、所有する愉しみになる。
ふと視界に入るたび、日本の技術の深さに気づき、心に調和をもたらす存在へ。暮らしの中に、日本の美意識がひとつ加わります。

Authentic Product
正規品について
HITOFURIの作品は、刀鍛冶の手仕事によって一振ずつ制作される伝統工芸作品です。
現在、市場では類似した製品も確認されていますが、HITOFURIの正規品は公式サイトおよび正規取扱先のみでお迎えいただけます。
HITOFURI®は登録商標です。掲載している文章・写真・デザインの著作権はすべて当ブランドに帰属します。
これは、職人の技術と伝統を守り、本物のものづくりを未来へつなぐための大切な印です。
また、手作業の鍛錬の過程で生じる線状のくぼみ、くすみ、黒ずみなどの個体差が見られることがあります。これらは素材の特性であり、“本物であること”の証でもあります。
安心して迎えていただくために、ご不明点があれば、
いつでもお問い合わせください。

For your peace of mind
安心してお迎えいただくために
HITOFURIは刃のない仕様(お守り仕様/レターオープナー仕様)です。そのため銃刀法の「刀剣類」には該当せず、安心してお迎えいただけます。
お手入れは基本的に不要ですが、長く美しさを保つために、使用後は乾いた布で汚れを拭き取り、湿気の少ない場所で保管してください。時々、日本刀同様、刃物油を薄く塗布すると、より良い状態を保てます。
また、鉄分を多く含むため、空港の金属探知機に反応する可能性があります。搭乗の際は預け入れ荷物をおすすめします。
あなたの暮らしに寄り添う新時代の御守り刀。
それが、私たちの願いです。
そのほかのHITOFURI作品

玉鋼製 御守型ひとふり

カード版・御守型ひとふり

玉鋼製 御守型ひとふり























